サハリンを訪れたら鉄道に乗ってみたいと思う旅人は多いようだ。一般的には夜行急行列車でノグリキまで北上する旅がよく知られているが、査証免除制度ツアーの自由行動時間などを利用して、ちょっとした鉄道旅行気分を味わうなら、ユジノサハリンスクとノヴォデレベンスカヤ間を1日2往復運行する近郊列車に乗ってみよう。(※冬期運休) |
Short trip by local train |
近郊列車は2両または3両編成のディーゼルカーが基本。旧ソ連時代に日本で製造された気動車で、昔ながらの4人掛けボックスシートが並んでいる。車内にはWi-Fiの文字も見えるが、実際に使うことはできなかった。列車はユジノサハリンスクを出発すると中心街北部の踏切を越え、すぐに左へと大きくカーブする。
乗車するのは日本統治時代は「豊真線」と呼ばれていた路線で、当時は豊原と真岡間を1日3往復の列車が結んでいた。現在は山間部のトンネル崩落などにより、東側の区間はノヴォデレベンスカヤ(旧奥鈴谷駅)が終点となっている。かつてのルゴヴォエ(旧北豊原)駅、ノヴォアレクサンドロフカ(旧小沼)駅は現在使われておらず、終点から程近い森の中に設けられた14km駅および16km駅に連続停車する。車内放送は終着駅を含めて特にない。 |
View from Novoderevenskaya Station |
終点のノヴォデレベンスカヤ駅はユジノサハリンスクから17kmの場所に位置しており、駅前からはゆるやかな森林地帯と山並みだけが見える。 |
Way to Home Garden (Dacha) |
駅前から線路に沿った道を下った先にはダーチャ(家庭菜園)があり、復路の列車は家庭菜園や森の中からユジノサハリンスクに帰宅する地元の老若男女で大変賑わう。復路も出発数分前に汽笛が鳴るので、乗り遅れないように。サハリンの列車はおおむね定刻の1〜2分前に出発する。なお、ユジノサハリンスクに夕刻到着した列車は、そのままブイコフ行きの近郊列車となる。 |
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Yuzuno-Sakhalinsk Station
Local train ticket Window: No.1 |
切符の買い方
まずは近郊列車が発着するロシア国鉄のユジノサハリンスク駅に行こう。駅舎正面には「ВОКЗАЛ」(ヴァクザール、ロシア語で「大きな駅」の意味)と大きく書かれており、ユジノサハリンスク時間(左側)とモスクワ時間(右側)の時計が掲げられている。きっぷは1番窓口で往復乗車券(61.2ルーブル)をあらかじめ購入しておくと良い。英語はまったく通じないが、駅員は中々親切で外国人旅行者慣れしているので、行き先などをあらかじめ書いた紙を渡すのも良いだろう。感熱紙で印刷した小さな乗車券を渡してくれる。
列車の乗り方
ロシア国鉄の駅には改札口がないので、発車時刻が近づいたら待合室正面右手からホームへとつながる階段を下ろう。夕方に出発する近郊列車に乗車する場合は、ノグリキ行きの夜行普通列車が出発してから、2番ホームに停車している普通列車乗り場へ行くこと。出発数分前には汽笛が鳴るので、乗り遅れないように。定刻の1〜2分前に出発することもある。 |
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Timetable (suspended in winter)
時刻表 (冬期運休)
Yuzhno-Sakhalinsk 7:58 >>> Novoderebenskaya 8:26
Yuzhno-Sakhalinsk 16:40 >>> Novoderebenskaya 17:08
Novoderebenskaya 8:41 >>> Yuzhno-Sakhalinsk 9:07
Novoderebenskaya 17:23 >>> Yuzhno-Sakhalinsk 17:49 |
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Price
Return: 61.2 ruble
往復乗車券は61.2ルーブル |
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