Location Information
位置情報 |
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About Shizukari Wetland
静狩湿原の概要 |
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静狩湿原は長万部町静狩地区の内陸部に広がる湿原。全く観光化されていない湿原で、木道や遊歩道なども一切ないのが特徴である。踏み分け道も入口付近のみで、少し歩けばそこは湿原だ。道に迷わないよう、入口付近の白い橋を目印に散策すると良い。
湿原内は乾燥化が進行しているが、それでもあちこちに水たまりのような湖沼が無数に点在している。足元がぬかるんでいる箇所も多いので、できれば長靴を持参して行くとよいだろう。間近に湖沼を観察でき、野鳥が乱舞する湿原の姿に、感動を覚えるかもしれない。
静狩湿原の歴史
静狩湿原は約11000年前の氷河期が終わった後、大きな潟湖が形成され、数千年の時を経て厚い泥炭層をつくり、ミズゴケが全体を覆って高層湿原となっ
た。1922年10月12日、国の天然記念物に指定。当時は600ヘクタールの面積を誇り、他に類を見ない水蘇泥炭地の模範と位置づけられていた。
しかしながら1939年(昭和14年)から徐々に指定の解除が進められ、戦後は食糧増産と引揚者のための開拓地提供という社会的国策により、1951年(昭和26年)に天然記念物の指定解除がされた。当時は北海道開発の政策の中で開発事業の振興が優先され、静狩湿原の学術的価値が十分に評価されなかった
と考えられている。
湿原の開拓はほとんど成功せず、広大な開拓地が放棄された。湿原のそばに用水路や北海道開発局のポールがあるのは、開発当時の名残である。現在、静狩湿原は34ヘクタールが残るのみとなったが、近年は再び学術的評価が高まりつつある。
静狩湿原の行き方
室蘭本線・静狩駅から静狩湿原までは約4km(徒歩で約60分)。静狩駅前の道を右手へ進み、国道5号線を函館方面へと歩くと右側に見える踏切を横断。十字交差点を左折して道なりに進み、酪農農家がある交差点を左折して直進。最初のT字交差点に静狩湿原への案内看板があるので、ここを右折して砂利道へと入る。砂利道をしばらく歩くと白い橋があり、橋の手前左側に湿原の入り口がある。
静狩湿原で開花する植物の見ごろ
月 |
開花植物 |
5月 |
下旬 |
ホロムイツツジ、ミツバオウレン、ミツガシワ |
6月 |
上旬 |
ヒメシャクナゲ、コツマトリソウ |
中旬 |
イソツツジ、タヌキモ、コタヌキモ |
下旬 |
カキツバタ、ヒメタヌキモ |
7月 |
上旬 |
ツルコケモモ、サワラン、トキソウ、ワタスゲ、アギスミレ |
中旬 |
カキラン、ヒツジグサ、コバノトンボソウ |
下旬 |
8月 |
上旬 |
モウセンゴケ |
中旬 |
ムラサキミミカキグサ、サワギキョウ |
下旬 |
ウメバチソウ |
9月 |
上旬 |
ウメバチソウ |
中旬 |
エゾリンドウ、ナガボノシロワレモコウ |
下旬 |
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More Info
詳細情報 |
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Address - 所在地
北海道山越郡長万部町静狩
Shizukari, Oshamanbe Town, Hokkaido, Japan |
Access - 交通アクセス
静狩駅から徒歩40分 (約3.5km)
40 minutes on foot from Shizukari Station |
Hours - 開園
24時間 (冬季閉鎖)
24 hours (Closed in Winter) |
Price - 入園料
無料
Free |
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Way to Shizukari Wetland
静狩湿原入口の長万部側に立つ案内看板。 |
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Way to Shizukari Wetland
看板そばに砂利道があるので、橋の入口まで直進。 |
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Shizukari Wetland
写真左側のわずかな踏み分け道が静狩湿原の入口。 |
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Shizukari Wetland
湿原内は乾燥化が進んでいるが、大きなヤチボウズをいくつも見ることができる。 |
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Shizukari Wetland
小規模の湖沼が無数に点在しており、湿原ならではの植物を間近に観察できる。 |
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Around Wetland
静狩湿原開発時の名残である人工の用水路。 |
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