1. 乗船日当日 (稚内港国際旅客ターミナル) |
|
稚内港国際旅客ターミナルは乗船日の午前7時少し前に営業を開始する。乗船受付は出航の1時間30分前から開始されるので、出発当日はパスポート(旅券)、ロシアビザ(査証、シールなどでパスポートに貼り付ける)を必ず持参して、出航の1時間前までに国際旅客ターミナルへ行くこと。フェリーの乗船券やクーポンなどが手元にある場合は、忘れずに受付カウンターで乗船券と引き換えよう。 |
※札幌発の都市間夜行バス「わっかない号」で稚内港フェリーターミナルへ到着した時点では、国際旅客ターミナルがまだ営業を開始していない。ただし、利尻・礼文航路のフェリーターミナルは早朝5時30分頃から営業しているので、こちらのベンチに座って国際旅客ターミナルが開くのを待とう。フェリーの待ち時間を利用して、利礼航路フェリーターミナル1階の売店(早朝5時30分から営業)、または約300m離れたコンビニエンスストア「セイコーマート」(早朝5時から営業)で買物をすることもできる。なお、国際旅客ターミナルに売店は無い。 |
*乗船予約と乗船申し込み手続きの流れはこちら→ |
2. 手荷物の取り扱い |
|
手荷物は縦・横・高さの合計が2m以内で、重量が30kg以下のものを、1人2個まで無料で携帯できる。3個目からは有料(1個につき3,000円)。貴重品を除く大きな手荷物は、パスポートや船内で使用するものを手元に残した上で、手荷物受付カウンターで預けてくれる。
稚内港で預けた荷物はコルサコフ港旅客ターミナルの入国事務所ロビーまで運ばれるので、入国審査の前に必ず受け取ること。自分の荷物の所在が分かるよう、何かしらのタグや目印をつけておくと良い。 |
※税関手続きが必要となる物品は出国前に税関申告を行って許可を受ける必要がある。
※自転車・カヌーを携行する場合は携帯車輌運賃(片道4,000円)が別途必要。 |
3. ターミナル利用券の購入 |
|
出国審査場に入場する際、旅客ターミナル使用料として大人400円(6歳以上12歳未満は200円、6歳未満は無料)が別途必要となる。旅客ターミナル窓口の自動券売機にて購入のこと。 |
※旅行会社が主催する査証免除制度利用ツアーには、基本的に旅客ターミナル使用料が旅行代金に含まれているので、参加者があらためて購入する必要は無い。 |
4. 出国審査 |
|
出国審査はフェリー出航時刻の1時間前から開始される。この時間までに必ず乗船受付を済ませておくようにしよう。ターミナル利用券を出国ロビー入口で係員に渡して審査場に入り、出国審査カウンターでパスポートを審査官に提出する。パスポートは出国スタンプが押され、返却される。出国審査場での手荷物検査は基本的に行われない。
(金属探知機やX線装置、麻薬探知犬による手荷物検査はロシア・コルサコフ港の入国審査場が担当している) |
5. いよいよ乗船 |
|
出国審査が終わったら、左手のターミナル出国出口へ進み、「アインス宗谷」乗船口からタラップを渡って船内に入る。乗船券は船内売店前の客室入口で係員に見せること。フェリー係員が客室の方向を案内してくれる。 |
6. 船内でロシア出入国カードを記入する |
|
船内では「ロシア出入国カード(※)」を配布している。船内各所に掲示してある記載例を参照しながら、ボールペンなどを使い(鉛筆は不可)、英語またはロシア語の活字体で間違いのないよう、コルサコフ港到着前までに記入しよう。「Signature」(署名)欄の空白部分は日本国籍者の場合、自分の本名を日本語で記入する。署名の代筆は不可。入国用と出国用の2辺は絶対に切り離さず、同じ内容を記入すること。書き間違えた場合は、別の出入国カードに最初から書き直さなければならない。 |
※ロシア出入国カード: ロシア当局が外国人の登録・管理を行うカード。連番の入国用と出国用の2辺から成る。 |
*旅行会社が催行するサハリンツアーでは、親切な担当者が「Signature」(署名)以外の必要項目を代筆したロシア出入国カードを手渡してくれることもある。 |
7. 船内 |
|
昼食時には幕の内弁当とお茶が無料で用意される。出航から約2時間20分後には日ロ中間ラインを通過し、船内売店で国境通過証明書が無料で配布されるので、記念にもらっておきたい。サハリン時間は日本時間よりも2時間早く進んでいるので、このあたりで時計の針を2時間進めておこう。 |
8. 下船 (コルサコフ港) |
|
サハリン時間で15時30分を過ぎると、コルサコフの街並みがはっきりと見えてくる。16時ごろ、「これぞロシア」といった雰囲気満点のコルサコフ港に入港。船は海上で一旦停止し、右手後方の桟橋へゆっくりと後進して着岸する。入港から着岸までの所要時間は約30分。船尾を桟橋に直接着岸させる操船技術は非常に難しいという。 船内放送による下船案内は日本語とロシア語によって行われる。入国審査は基本的に下船口へ早めに並んだ乗客の順に行われるが、ロシア側の入国審査事務所および国境警備隊の指示により、査証免除制度を利用した旅行ツアー団体客の下船が第一に優先される場合がある。この場合、個人旅行者は船内放送の下船案内があるまで船室でゆっくり待とう。
(船内放送による下船優先順番はきっちり守らないと、それがたとえロシア人旅行者であっても、入国事務所で審査官にかなり厳しく注意される上、入国手続きも後回しにされるようだ) |
|
下船口から入国事務所までは宗谷バスの中古車両を活用したシャトルバス(1台)で移動する。私服の運転手はとてもフレンドリーだ。2台目以降のバスに乗車する場合、船内で長時間(30分〜1時間以上)待つ場合もあるが、これは審査場へ一度に入室できる人数(キャパシティ)がバス1台分程度(30〜40人程度)に限られているため。すなわち、シャトルバスでフェリーの乗客を一度にピストン輸送すると、入国審査場のキャパシティを超えてしてしまうためである。入国審査が進み、審査場のキャパシティに余裕が出ると、次のシャトルバスがフェリー下船口まで迎えにやってくるという、ロシア流の合理的な仕組みだ。 |
|
9. 入国審査 |
|
稚内港で預けた手荷物は入国手続きよりも先に、専用トラックで入国審査場のロビーに到着している(床にまとめて置いてある)。バスを降りたら預けた荷物を忘れず受け取るようにしよう。
入国審査の順番が来たら、パスポート(旅券)、ビザ(※査証免除制度利用者は不要)、船内で記入した出入国カード、税関申告書(※特別な場合以外は申告不要、一般的な観光客は提出しなくて良い)をガラスで覆われた窓口の隙間から入国審査官に渡す。
顔はしっかりと入国審査官のほうを向くように(下を向いていると、審査官からしっかり正面を向くようジェスチャーされる)。書類を渡す際、ロシア語で「パジャールスタ」(お願いします)、書類の返却時に「スパシーバ」などと一言かけると、入国審査官は軽く頷くようだ。(無言で書類を渡すより好感度がよくなる) |
|
審査は極めて事務的かつ迅速に行われ、何事も無ければ通常2〜3分程度でパスポート、ビザ、出入国カードの半券が返却される。出入国カードの半券は出国審査時に必要となるので、シールやクリップでパスポートに貼り付け、出国するまで大切に保管しよう。
次に審査場を右手へ進み、X線検査のベルトコンベヤに自分の手荷物を載せる(自分の手で荷物をベルトコンベヤに載せると、係官がX線検査の装置を作動させる仕組み)。金属探知機のゲートをくぐって特に何事も無ければ、ここで全ての入国審査が終了することになり、正式にロシアへの一歩を踏み出すことになる。 |
|
|
![](waytokorsakov_01.jpg) |
Wakkanai Port International Ferry Terminal |
稚内港国際旅客ターミナル外観 |
|
![](waytokorsakov_02.jpg) |
Waiting room of Wakkanai International Port |
国際旅客ターミナル待合室 |
|
![](waytokorsakov_03.png) |
Wakkanai Port Terminal Ticket |
稚内港国際フェリーターミナル利用券 |
|
|
|
![](waytokorsakov_05.jpg) |
Way to Sakhalin |
宗谷海峡を越えてサハリンへ |
|
![](waytokorsakov_04.jpg) |
Free lunch box |
昼食時には幕の内弁当とお茶が配られる |
|
![](waytokorsakov_06.jpg) |
Korsakov City |
コルサコフの街並み |
|
|
|
|
|