稚内駅は宗谷本線の終着駅。初代の終着・稚内駅は現在の南稚内駅から約1km北の場所に位置し、1923年(大正12年)に稚内と樺太の大泊を結ぶ稚泊航路の稚内港駅が開業。1928年(昭和3年)に宗谷本線の線路がつながり、翌年に駅名を稚内と改めた。稚泊航路は1945年8月25日に廃止され、旧稚内桟橋駅跡は北防波堤ドームとして現在も保存されている。
現在の駅舎は2012年5月に稚内駅再開発ビル「キタカラ」として新築開業したもので、鉄道駅・バスターミナル・道の駅を併設した複合駅舎。北海道最北の映画館や観光案内所なども併設しており、稚内の新しい顔として観光客を出迎えている。 |
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3, Chuo, Wakkanai City
稚内市中央3丁目 |
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Hours:
6:10 am - 10:50 pm |
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Services:
- みどりの窓口
- 自動券売機
- 地域交流センター
- コインロッカー
- 映画館「T・ジョイ稚内」
- 食堂
- 道の駅「わっかない」
- コンビニエンスストア「セイコーマート」
- 駅レンタカー
- 宗谷バス稚内駅前ターミナル |
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Former Wakkanai Station
稚内駅の旧ホームに到着した札幌からの夜行特急。 |
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Former Wakkanai Station
かつては稚内駅から北防波堤ドームまで線路が延びていた。 |
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丹下健三と稚内市都市計画
現在の稚内駅前市街地は日本を代表する建築家・都市設計家として著名な丹下健三氏が、北海道大学の太田研究室と共に立案した都市計画プロジェクトが基礎となっている。国立情報学研究所の「丹下健三 稚内都市計画(1950-1952)をめぐって」 に記載されている論文によれば、当時既に国際的に著名だった丹下健三氏は、現在の稚内駅(新・稚内駅)を中心に官庁、文化施設、体育施設、学校、総合病院
などを配した新都心を建設し、南北に太い幹線道路を配置するプランを立案したという。その後、丹下案を元に都市計画が策定され、稚内駅周辺の市街地整備が行われた。 |
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駅周辺の地図を見ると、今から約60年前に描かれた丹下案の都市計画をしっかりと垣間見ることができる。稚内駅前を直進すると稚内郵便局があり、そこから道道106号線に沿って稚内市役所、稚内総合文化センター、NTT東日本稚内ビル、市立稚内病院といった公共施設が南に向かって計画的に配置されているのがよくわかるはずだ。 |
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稚内市の都市計画は丹下氏が北海道で唯一手がけた都市計画であるが、計画立案時から60年が経過しており、また、このことは一般にほとんど知られていない。しかし、現在の稚内市中心部にはしっかりと丹下氏の都市計画が根付いているのである。丹下氏の都市計画を思い浮かべながら稚内駅周辺を散策すれば、稚内の市街地に対する見方も随分と変わってくるのではないだろうか。 |
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In front of Wakkanai Station
再開発前の稚内駅前。正面に稚内公園の開基百年記念塔が見える。 |
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Route 40
稚内駅前の国道40号線にはロシア語を併記した道路標識が立つ。 |
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North Breakwater Dome
旧稚内桟橋駅跡の北防波堤ドームは稚内を代表する観光名所。 |
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Cape Noshappu
ノシャップ岬から眺める宗谷海峡と礼文島。 |
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Wakkanai Port North Breakwater Dome
稚内港北防波堤ドームは宗谷本線・稚内駅北側の日本海に面するドーム型の長大な防波堤。北海道遺産にも選定されている。 |
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Soya Bus Tours 「宗谷バス定期観光」 8:00 am to 11:45 am & 2:30 pm to 6:30 pm, Apr - Oct
5月から10月まで稚内駅前バスターミナルを基点に1日2本運行。稚内公園やノシャップ岬、宗谷丘陵、宗谷岬などを効率よく観光できる。午前3,300円、午後3,600円。 |
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Hatoba Yokocho & Russian Cuisine 「波止場横丁」 11:00 am - 11:00 pm (from 5:00 pm Pechka)
稚内駅前から国道を南稚内方面へ徒歩15分。稚内副港市場内にある飲食店街で、稚内の味覚やロシア料理などを味わえる。「ロシア料理ペチカ」(17時-23時)は、店主兼歌手である兵頭ニーナさんの歌声を聞いたり、サハリン出身のシェフが腕を振るうロシア家庭料理を手軽に楽しめる定評の店。予算は1,500円〜3,000円。
Wakkanai Ramen 「稚内ラーメン」
港町・稚内のご当地ラーメン。豚骨と利尻昆布で出汁をとった塩味・しょうゆ味がベース。自家製または稚内市内の製麺所で製麺された細い縮れ麺を用いている。市内中心部には数多くのラーメン屋が店を構えているので、どこの店を選べばよいか迷うほどだが、旅人ならば稚内駅前の店が便利であろう。 |
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Wakkanai Fukuko Market 「稚内副港市場」 8:00 am - 8:00 pm
稚内駅前から国道を南稚内方面へ徒歩15分。第三セクターが運営する日本最北のショッピングモールで、稚内の味覚やロシア料理を味わえる波止場横丁、稚内の土産物を中心に取り揃える市場棟、樺太や稚内港駅の関連資料や写真を展示するギャラリー棟、日帰り温泉「港の湯」、父親が稚内出身のプロ野球投手・松坂大輔の功績を紹介する「松坂大輔スタジアム」などの施設がある。
Wakkanai Chuo Shotengai 「稚内中央商店街」
稚内駅前の北洋銀行稚内支店前交差点から南へと延びる最北の商店街。ロシア人の買い物客も多く、各店舗の軒先にはロシア語が併記されている。駅から歩いてすぐの「相沢食品百貨店」(9時-19時)は珍しい種類の食品やお酒を取り扱う個性的な食品店。「エンドウ」と「藤野呉服店」では10時から17時までレンタサイクルを1回500円で貸出している。 |
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Station Cinema "T-JOY Wakkanai" 「T・ジョイ稚内」 9:00 am - 1:00 am
稚内駅に直結の「キタカラ」2階にある日本最北の映画館。全3スクリーンのシアターを有し、最新の上映設備を導入している。一般1,800円、大学生・高校生1,500円、中学生・小学生・60歳以上1,000円、レイトショー(20時以降)1,200円、その他各種割引料金の設定あり。
Wakkanai Asahi Bowl 「稚内朝日ボウル」 10:00 am - 1:00 am
稚内駅から徒歩7分。稚内郵便局の北に立地する日本最北のボウリング場。全16レーン。1ゲーム473円〜525円。22時30分以降は2時間投げ放題で男性1,200円、女性800円。 |
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Suimukan Swimming Pool 「稚内市温水プール 水夢館」
稚内駅前の稚内港に隣接するドーム型の屋内温水プール。競泳プール、ウォータースライダー、ジャグジー、サウナ、トレーニングジムなど、充実した設備が整っている。10時-21時、11月から4月までの水曜・木曜・金曜は13時から、日曜は10時-18時。一般・大学生800円、高校生・中学生500円、小学生以下300円。月曜休館。
Komadori Ski Area 「こまどりスキー場」
稚内市街南部の小高い丘の斜面に広がるスキー場。全3コース、最長滑走距離は400m。ゲレンデから宗谷本線の列車が見える。10時-21時(日曜は17時まで)。1日券1,000円、ナイター券600円。稚内駅前・南稚内駅前からタクシーの利用が便利。 |
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Japan Cup Dogsled Race 「ジャパンカップ全国犬ぞり稚内大会」 Late Feb (Sat - Sun
毎年2月の最終土曜・日曜に稚内空港公園で開催される日本最大規模の犬ぞりレース。外国人観光客にも人気のイベント。 |
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Tourist Information Centre 「稚内観光協会」 10:00 am - 6:00 pm
稚内駅に直結の「キタカラ」1階にある観光案内所。稚内はもちろんのこと、利尻島や礼文島、サロベツなどの観光情報を入手できる。稚内観光を始める前にまず立ち寄りたいスポット。5月から9月は無休。レンタサイクルの貸出あり。
Rental Bicycle 「レンタサイクル」 9:00 am - 6:00 pm
5月末から10月中旬まで、稚内駅に直結の「キタカラ」1階の観光案内所でレンタサイクルを貸し出し(9時-18時、1回500円)。駅前にある稚内中央商店街の「エンドウ」と「藤野呉服店」でも10時から17時までレンタサイクル貸し出している(10時-17時、1回500円)。貸し自転車であれば稚内駅前から稚内公園やノシャップ岬まで足を伸ばすことができるだろう。稚内西海岸のサイクリングも面白い。宗谷岬は自転車で訪れるには遠すぎるので、路線バスを利用しよう。
Hokuyo Bank 「北洋銀行稚内支店」 9:00 am - 5:00 pm weekday
稚内駅前を直進して徒歩2分。日本円をロシアルーブル・米国ドル・ユーロ・韓国ウォンに外貨両替できる。
Wakkanai Post Office 「稚内郵便局」 6:30 am - 8:30 pm
稚内駅前を直進して徒歩3分。ATMは平日8時45分-19時、土曜・休日9時-17時。国際送金・外貨両替・トラベラーズチェック取り扱い局。
Wakkanai City Hospital 「市立稚内病院」 9:00 am - 11:00 am & 1:00 pm - 4:00 pm
稚内駅から徒歩10分。市役所の南側に立地する総合病院。外国人を含む一般の外来受診可。
Port Service Centre 「稚内市ポートサービスセンター」 9:00 am - 5:00 pm, to 7:00 pm Jul-Sep
稚内港フェリーターミナルの入口に建つ公営施設。畳敷きの無料休憩室、シャワー室(1回100円)、コインランドリー、洗面所、トイレなどがあり、フェリー乗船前後の休憩や気分転換に最適。月曜・祝日・年末年始休館。7月-9月は無休で19時まで開館。 |
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Ferries from Wakkanai |
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稚内港からフェリーの旅 |
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Rishiri Island 「利尻島」 One way 2,180 yen
稚内港から約1時間40分。2等片道2,180円。秀峰・利尻富士を中心とした周囲50kmの島で、利尻昆布やウニなどの味覚も有名。島内を一周する路線バスや定期観光バスが運行されている。
Rebun Island 「礼文島」 One way 2,400 yen
稚内港から約1時間55分。2等片道2,400円。利尻島の北に位置する花の浮島で、西海岸のトレッキングや礼文岳の登山も楽しめる。この島を訪れるなら、野生の花々が咲き誇る6月から7月にかけてが一番良い。冬季を除いて利尻島と礼文島を結ぶフェリーも運航されている。
Sakhalin Island 「サハリン」 One way 25,000 yen, Return 40,000 yen
稚内港からコルサコフ港まで約5時間30分。宮沢賢治やチェーホフも訪れた異国の島で、「日本から一番近いヨーロッパ」とも称される。ユジノサハリンスクの街並みや文化、ロシア正教会や日本統治時代の歴史的建物などが見どころ。ロシア料理や海の幸、自然散策も楽しめる。2等片道25,000円、往復40,000円。6月から9月の2〜3日おきに運航。コルサコフ港からユジノサハリンスク行きのバス乗り場までは徒歩で約50分。ユジノサハリンスクからホルムスクへ足を伸ばすと、ロシア本土のワニノへ向かう鉄道連絡船(1,710〜2,850ルーブル、18時間、不定期運航)が接続している。
サハリン国際定期便(稚内−コルサコフ)を利用の場合、観光目的で2名以上+滞在が72時間以内(最大3泊)であればビザの取得が免除される(パスポートは必要)。それでも個人での手続きは煩雑なので、実際には手配旅行、あるいはツアーに頼ることになろう。稚内駅南側の国道沿いにある「北都観光」(中央4丁目5-29、8時-18時
※土曜・休日は17時)はサハリン旅行を得意とする旅行会社。公的機関による後援ツアーは約57,000円(2泊3日)、手配旅行は約110,000円(3泊4日)。
See also "Heart Land Ferry" official website.
上記の航路を運航する「ハートランドフェリー」の公式サイトもあわせてご覧ください。 >> |
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