厚別駅は1894年(明治27年)に北海道炭礦鉄道が札幌−野幌間の当地に行き違い設備を有する停車場として設けた歴史ある駅。1926年(大正15年)に北海道鉄道札幌線(現在の千歳線)が開通するまでは広島村や恵庭村の人々も利用し、厚別餅や饅頭の駅売りがあるほど賑わったという。駅界隈には銭湯や旅館、酒造まで建ち並び、貨物列車の取扱も繁忙を極めていた。
また、開業当時は厚別から江別までの勾配区間で補助機関車の連結が行われたり、戦時中の一時期には厚別駅と旧陸軍弾薬庫(現在の新札幌駅付近)を結ぶ軍用線が設けられたこともあった。現在の姿からは想像できないほど多彩な歴史を持つ駅でもある。 |
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5-4, Atsubetsuchuo, Atsubetsu Ward, Sapporo City
札幌市厚別区厚別中央5条4丁目 |
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Hours:
6:00 am - 12:00 am (midnight) |
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Services:
- みどりの窓口
- 自動券売機
- キヨスク |
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Atsubetsu Station
厚別駅の駅舎は1978年の建築。橋上にも駅舎がある。 |
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Atsubetsu Station
厚別駅に停車中の普通列車と789系特急電車。 |
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地名の由来
アイヌ語の「アッ・ペッ」(オヒョウダモのある川)に由来するもので、駅の西側を流れる厚別川を示している。 |
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あつべつの里
厚別は1881年(明治14年)に長野県上諏訪から入植した開拓者によって開かれた地域で、開拓の鍬が下ろされてから10年ほどで水田地帯が広がる米どころとして知られるようになった。
鉄道唱歌の作詞者として知られる大和田建樹は明治末期に当地を旅行したときの様子を「八束穂の穂波豊けし開け行く み代の恵のあつべつの里」と詠んでいる。米づくりは昭和40年代に最盛期を迎えたが、宅地化によってかつての面影は全く見られなくなった。 |
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In front of Atsubetsu Station
厚別駅東口は新札幌駅の開業で一時期衰退傾向にあったが、2000年代以降はマンション建設などで若干持ち直した。厚別駅から新札幌駅までは徒歩15分ほどで、路線バスの便もある。 |
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Shinano Shrine
厚別駅東口から徒歩5分の場所に位置する信濃神社。明治14年に上諏訪から入植した開拓者によって設けられた。旧社殿は北海道開拓の村に移築保存されている。 |
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